ピアノの演奏やスポーツの習得など、新しい運動能力を習得するための鍵は、必ずしも練習に費やす時間ではなく、練習方法による、ということが研究で明らかになりました。
引用元はこちらです(英文)
Scientists Have Found a Way to Help You Learn New Skills Twice as Fast
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以下要約、追記。
科学者は、トレーニングを微妙に変えることで、学習プロセス全体を通して脳をよりアクティブに保ち、かかる時間を半分にできることを発見しました。
この研究は、単純に何度もモータースキルを繰り返す(たとえば、ピアノで何度も同じ練習をしたり、ゲームで何度も同じレベルを繰り返ししたりする。)ことが、それを習得する最良の方法であるという古い仮定に反しています。
「私たちが見つけたのは、マスターしたい課題のために、わずかに違う方法で練習すれば、同じことを続けて何度も練習するよりも多くのことを早く学べることです」
と、ジョンズ・ホプキンス大学の主任研究者のパブロ・セルニックは言いました。
研究者たちは、86人のボランティアに新しいスキルを習得させることでこれを行いました。
ボランティアは3つのグループに分けられこれを実践しました。
1つ目のグループは同じトレーニングを繰り返してもらいました。
2つ目のグループはわずかに異なるいろいろな方法でトレーニングを実行しました。
3つ目のグループは1回だけトレーニングをしました。
新しいスキルをどれだけ正確かつ迅速に実行できるかについてテストすると、まずは予想通り3つ目のグループが最悪の結果を出しました。
しかし驚くべきことは、同じトレーニングを繰り返したグループが、異なるいろいろな方法で実行したグループに比べて、テスト結果が悪化したことです。
セルニック氏は、それが再統合と呼ばれるものによるものであると言っています。
再統合とは、既存の記憶を思い出して新しい知識で修正するプロセスです。
再統合は運動能力の強化に役立つことが長い間示唆されてきましたが、これはその仮説を検証する最初の実験の1つです。
また、練習の間に野球のバット、テニスラケット、サッカーボールのサイズや重量を調整するなど、微妙な調整をすることが重要だと言いました。
加えて「変更した課題をあまりにも異なるものにすると、再統合中に観察された利益が得られません。セッション間の変更は微妙である必要があります」と言っています。
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同じことを繰り返す練習方法では上達しないことをはっきり知ったのは、私の場合はフェルデンクライスを学び始めた30代半ばのことでした。
なんてアホだったのだろうとそれまでの自分を悔いるとともに、そういう練習方法について全く触れず、こう弾いてほしいとだけ教え、できなければ「練習不足だ!」と怒る先生も同じくアホだったと思います。
英単語を20回書いてようやく覚えるか、覚えても少し経つと忘れてしまうような勉強方法よりも、10回に満たない回数で、例えば書くのではなく読んだり、小文字を大文字で書いてみたり、その単語を使うシチュエーションを考えてみたりと、違う方法で学んだとき、はるかに早くしかも深く脳に刻むことができます。
勉強の効率性もそうですが、同じことを20回繰り返すよりも、いろんな方法で学ぶほうが楽しいですよね。
このような考え方はピアノ演奏においてはもはや常識ですが、勉強の世界となるとまだまだ浸透していません。
スポーツや勉強において、反復練習が最良だと考えている先生は非常に多いので、巻き込まれないように気をつけることが大切です。
なにかの名人と呼ばれるような人は、たくさんの時間をそこに費やすのではなく、効率よく省エネで練習することが重要であることを知っています。
多くの時間を使うと体を痛めるし疲れるし何もいいことはありません。
ピアノや勉強をやって「あ〜。今日はたくさん練習してえらかった。体がちょっと痛い、こわばる、これはいい練習をしたんだな」なんて思ってしまう人は気をつけてください。
学習はほとんど進んでいない可能性があります。
【生徒さん募集&レッスン空き状況】
以下、2019年9月現在の状況です。
- 生徒さんの募集を継続しています。レッスン枠が残りわずかとなっております。お早めにご利用くださいませ。
- 募集しているコースは以下となります。『リトミック』『子供のレッスン』『大人のレッスン』『発達障がいその他の障がいをもつお子さまのレッスン』。
- 『子供のレッスン』『発達障がいその他の障がいのお子さまのレッスン』:今年度の募集を終了しました。空きが出ましたらお知らせいたします。
- 『大人のレッスン』『身体の調律コース』『面談セッション』:午前中または午後の早い時間帯にいらっしゃることができるようでしたら、お受けできる枠があります。(単発のレッスンのみとなります)
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