筋肉を鍛えろというお話ではありません。
ピアノの上達、行動の改善を考える時の基本についてお話しします。
あらゆる行動は 筋肉活動から生まれます。
見ること 話すこと さらに聞くことでさえ 筋肉の働きです。(聴くときには受け取る音の大きさに応じて筋肉が鼓膜の張力を調整します 。)
筋肉が常に弛緩していると 動作は緩慢でひ弱なものになるし 筋肉が常に緊張しすぎているとギクシャクしたぎこちない動きになります。
どちらも心の状態の反映であり 行動の動機と密接な関係があります 。
だから神経質な人や自己イメージの不安定な人にはその状態に応じた筋肉のこわばり(障害)があります。
運動は神経系の状態を反映します。
筋肉が収縮するのは神経系から絶え間なく送られる連続した信号の結果です。
したがって直立姿勢の筋肉パターンや顔の表情、音声でさえも神経系の状態を反映しています。
だから神経系に変化が起こらなければ、当然のことながら姿勢も表情も声も変えることはできません。
そういうわけですから筋肉活動という時、実際にそれは筋肉を活動させる神経系の信号のことを指しています。
したがって指令を発する信号なくして筋肉の働きはありません 。
つまり行動や動きの改善は、脳と神経系にあらかじめ変化が生じなければ現実のものにはならないということです。
すなわち行動の改善は中枢的コントロールの変化を反映していてこれが絶対的な支配力を持っています。
中枢的コントロールの変化すなわち神経系の変化です。
このような変化は目には見えません。
したがってそれの外への現れ方はある人には純粋に精神的なものに思えたり、またある人には純粋に肉体的なものに思えたりもします。
神経系がよく働くためには何が必要か、何が適切なのか、不適切なのか。
それを体験を通して学べるのがフェルデンクライスです。
↓フェルデンクライスについて説明されている最も信頼できるサイト
International Feldenkrais® Federation (IFF)(英文)
ピアノが上達したいと思った時に、私たちがすることは神経系にとって適切なことなのでしょうか。
お子さんの行動を改善したいと思ったり、ご自身の思考の癖や、体の痛みなどを改善させたいと思った時に、選んでいるものは本当に神経系にアクセスするものなのでしょうか。
要するに
何も効果のないピアノの練習を100回繰り返すより、本当に効果のある練習を1回だけやる方がいいじゃない?
無駄な努力ではなく、意味のある努力をした方が良くない?
という話です。
これはもちろん学びの全て、勉強やスポーツなどにも同じことが言えます。
教室ではフェルデンクライスを応用した動きのレッスンを行っています。
zoomで受けられるグループレッスンの指導者を紹介することもできます。
ご興味のある方はお問い合わせください!
※フェルデンクライス身体訓練法より抜粋、修正、追記しています。