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緊張の歴史と改善方法(症状編)

この前のブログで 講師かなざわ自身の緊張についての歴史を書きました。

ここからは緊張のプロセスと改善方法について書いていきたいと思います。

 

まず初めにピアノ演奏における緊張とはどういうことなのかというのをお話してみたいと思います。

 

多くの人がしている誤解、または比較的最近まで考えられてきた仮説は、人間が狩りをして食べ物を得ていたような時代に、獲物を狩る時に交感神経が活発になる、その状態が緊張であるということでした。

心臓がドキドキする、血圧が上がる、怒っている時のような状態です。

 

でも、ピアノにおける緊張の時にはどうなるでしょう。

例えば体が冷たくなる、手が冷たくなる、それから体のいろいろな部分がふわふわしたような感じになる、視界が狭くて周りがよく見えなくなったり、子供の場合には日頃元気な子供でおしゃべりなのに、お話をせず静かになってしまい、食事も食べなくなる と言うようなことがあると思います 

どう考えても今から戦うような状態ではないですね。

 

何か獲物をとるっていう時にこんな状態になったら、敵なんて倒せないし、相手が強かったらむしろ殺されてしまうと思います。

つまりこれから戦うぞっていうふうに思ってドキドキバクバクしたり血圧を上げたりしているような状態ではないということなんです。

 

じゃあ何が起こっているのか。

今の私たちがイメージできるところで言うと、例えばライオンが獲物をとらえるとき、捕食される方の動物が、ライオンに捕まった瞬間になるその時の状態です。

それを「凍りつき」というふうに呼んだりします。

仮死状態になるようなもので、生きている獲物を食べたいライオンなどの動物が、死んだと思って他を探してくれるかもしれないという期待もあるそうです。

捕食され凍りついている状態の動物は、呼吸が非常に浅くなり、体は冷たくなり力も入らない感覚になります。

そして体全体が麻痺します。これから食べられてしまうので、その痛みや恐ろしさを感じなくさせるという作用があります。

 ある意味で自分を守っているのです。

 

そんな状態で食事なんかできないですね。

自分がなるべく苦しまずに死ぬための反応ということです。

このような状態というのが ピアノ演奏で言う すごく緊張してしまった というような「凍りつき」という反応なのです 。

 

ピアノ演奏時に怒っている 緊張の状態について 書いてみました。

 

もう少し簡潔にこのことについて 書けるかなと思って始めましたが 意外と 時間がかかりそうで、数回に分けて書く必要がありそうです 。

 

今日はピアノ演奏時における緊張とは 「交感神経が活発になる」ということではなくて 副交感神経系から始まっている「凍りつき」という状態になっているということを説明しました。

 

次回は 本番でうまくパフォーマンスが できなくなる、教育や生い立ちについて書いてみたいと思います。

 


おすすめ動画

ブログを読んでくださっているみなさんにおすすめの動画は、星の数ほどあります。

そういえばなぜここで紹介していないのだろうと思い、早速まず一つ。

「ニューシネマパラダイス」という名作の映画で使われたモリコーネ作曲の音楽です。

世界的に有名で、実力も素晴らしいヨーヨーマ(チェロ)と、クリスボッティ(トランペット)の演奏。

私はジャニーズのような若いグループはどうも好みではなく、こういう成熟したおじさまが好きです。カッコ良すぎる二人です。


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