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当たり前のこと

児童精神科医の本田秀夫先生の記事より引用させていただきました。「宿題」について。

遠くが見えにくい人はメガネをかける。体の大きい人は大きな机と椅子を使う。ごく当たり前のことだ。

 

学校でもメガネの使用は認められているし、体の大きさに応じた机と椅子が用意されている。

一方でこのような「当たり前」が通用しないことが学校にはある。

その代表が、小中学校の宿題だ。

 

同じ年齢でも身長に個人差があるように、学力にも個人差がある。

それなのに、宿題はなぜか全員同じものをさせられる。

 

内容と量が同じだと、その科目が得意な子どもは短時間でできてしまい、苦手な子どもは長時間かけても終えられない。

 

もともと勉強の得意な子どもは宿題などなくても勉強ができるし、分かり切ったことを宿題でやらせると興味を失う。

苦手な子どもには長時間の苦役となり、勉強嫌いになるだけだ。

勉強の得意な子どもと苦手な子どもにとって宿題は「百害あって一利なし」と言える。

 

どんな人でも興味のあることが必ずあり、興味があることについては自ら調べ、練習し、上達しようとする。

ただ、残念なことに、何に興味を持つか、何が得意になるかは個人差が大きく、親や教師の思い通りにはいかない。

 

小中学校は、人生で必要なことのごく一部しか扱わないのに、日本中の子どもたちが一律に同じことをさせられる。

運良く学校で習うことに興味が持てる子や習うペースがあっている子どもには、宿題も楽しく負担なくできる。

しかし、学校で習うことがその子の興味とずれる子どもやペースが合わない子どもにとって、宿題は苦行となる。

小中学校において全員に一律に同じ宿題を与えるのは差別行為そのものだ。

 

もし宿題を出すのなら、個々の子どもの学力に応じて内容や量が調整できるようにするべきだ。

勉強が得意な子どもや興味のある子どもは、より向上心を持てるような課題を与えることによって、もっと興味が湧いてくる。

勉強が苦手な子どもは、その子が自分の力で短時間のうちに達成できる課題を与えることによって、自信低下と勉強嫌いになることを防ぐことができる。

 

少なくとも義務教育である小中学校の宿題は、内容や個々の子どもに合わせて調整するのが公正なやり方だ。

それができないのなら宿題は廃止すべきだ。子どもたちの健康を守るものとして、切に訴えたい。

 (本田秀夫・信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授)


当教室のレッスンでも、宿題をだします。

ピアノ演奏もそうだし、楽譜の理解を助けるためのワークだったりもします。

 

ですが、その生徒さんの進捗と能力に合わせて注意深く宿題を決めます。

やってきてくれた本人にも、難しくなかったか、簡単すぎなかったか、わからないところはなかったか逐一質問します。

 

そして、おうちで何か困ったことがあれば、進みをゆっくりにしたり速くしたり、それが適切と思えば宿題をださないこともあります。

 

それは当たり前のことですよね。能力を伸ばすための宿題、本人のためにある宿題なので。

 

かなざわの自閉症8歳の息子は漢字に非常に興味があり、暇があると漢字を書いているやや変な子どもで、当然漢字テストは成績が良いのですが、宿題で『同じ漢字を1行ずつ書いてくる』というのが大嫌いで、それによって漢字が嫌いになりそうになっていました。

すでに完全に覚えている漢字を、繰り返して書く作業には飽き飽きしていたものと思われます。

 

そのことを先生に伝えると、違う宿題にしてくれました。

支援級在籍なのでこうした扱いが通るのかもしれません。

 

もし、宿題が原因で学習自体が嫌いになりそうで、かつ先生が適切な行動をとってくださらない場合に、私はどうするかなと考えたのですが、

「うちの子、すごく不器用で力を使い疲れてしまうようで、全然手をつけられませんでした。ごめんなさ〜い。」

と毎日先生に伝えて乗り切るかな。。。

 

あまりにもひどい場合には、児童精神科のお医者さんに伝えて先生からのアドバイスにより、やらなくて済むようにしちゃうかもしれません。


小6 大人気ユーチューバー『フィッシャーズ』【虹】を練習中の動画

小6の生徒さん。

昨年はジブリの『魔女の宅急便シリーズ』を弾くとテーマを決め、発表会では耳馴染みの曲を数曲披露してくれました。

今年もシリーズ物で発表会やる!とやる気をみせ、大好きなユーチューバー『フィッシャーズ』の曲を練習中です。


小4 ブルグミュラーを速度表記通りに弾くと?

小4の生徒さん。

ピアノを習い、クラシックよりの流れで上達してくるとたどり着く『ブルグミュラー』。

楽譜に指定されている速さは速すぎるので、通常は『書いてあるけどやらないもの』として認知されておりますが、この生徒さんは非常に指が速く動くため、さらっと速度表記通りに弾いてしまいました。

曲は『清い流れ』。


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