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こどもは自分を信じてもらうことで、信じてくれた人を信じる。そして自分が信じられたことによって自分を信じることができる。

多くの大人は、自分の指示に従う子どもたちを見て満足する。しかし実のところ、私たちは、子どもたちを指示されたことしかできない「無力」な存在にしてしまっているのだ。"(マリア・モンテッソーリ)

モンテッソーリ教育はじめオルタナティブ教育をどのように人生に活かすのかを探求している団体『未知の街』のSNSサイトより引用させていただき、諸所に注釈を加えました。

私たちは、子ども、また部下のためといって、このようなことをしてしまってはいませんでしょうか。

『自分の「指示に従う」子どもや部下に満足する。』

 

授業や指導が過度に統一(システム化)されることで、思考の機会、創造性は失われています。

変化が早く想定外のことが多い時代、正解を見つけることは大したことではなく、自分で考えられることが重要になっています。

 

私たち親は子どもを愛していると思いながら自己愛になっているところはないでしょうか。

自分の望むような子どもにしようと一生懸命になり、それを愛していると思い込み負担を背負い込んではいないでしょうか。

 

児童精神科医の佐々木正美先生の言葉を思い出します。

 

『大人が愛したいように子どもを愛する、のではなく、子どもが愛して欲しいように愛する』

『「いい子」とは大人にとっては大抵「都合のいい子」のことです。』

『子どもは自分を信じてもらうことによって、信じてくれた人を信じます。そして自分が信じられたことによって、自分を信じることができるのです。』

 

先日、ピアノ教室ホームページのお問い合わせ内容でこんなものがありました。

 

『今習っている先生の気分でレッスンの仕方が違い、怒鳴られたり言葉使いが悪かったりで、泣きながらレッスンを受ける時もある状況です。ピアノは好きみたいなので、他の教室を探しております。』

 

こういった内容、実はよく読みます。。。

難しいなと思うのが、ピアノを習わせようとする親御さんが「上達してほしい」と強く願っていることがあることです。(問い合わせをくださった親御さんはまずは「楽しく」やってほしいと願う方でしたのでこちらのケースには当てはまりません。)

 

親御さんの望むように(あるいはそう予想して)先生がうまくさせようとするなら、厳しくなってしまう心情はよくわかります。

そのときだけは目的に近づくための最短ルートだったりするからです。

 

拡大すれば、世間一般に生徒さんの上手さを通して自分に力があることを見せなければいけない、という感情があり、それを

「離席したり」

「集中してないように見えたり」

「何度練習させても直らなかったり」

「練習してこなかったり」

すると、怒れば自分の指示通りに動くことが多いので怒鳴ったりとか、厳しい態度になるようです。

そして、このように指導してしまうのは同じような先生に、その方も指導されてきたからです。連鎖ですね。

他にもいろいろ理由はありますが。

 

かくいうかなざわも同じでした。

かなざわは、とにかく『怒りはいらない』とだけは思っていたので怖い先生にはなりませんでしたが、上達させるためにもっと厳しくやる必要があるのか悩んでいた時期があり、初期の私に習っていた生徒さんは混乱させてしまったと思います。反省しています。

 

人間は哺乳類動物です。

生物学的に見れば、教育上やることは明らかです。

 

フェルデンクライスなどで人間に関連した科学の知識を体験として日々実感している私は、楽しく安全と感じる環境の中でその子、その人が興味を持つことを広げていけば、自ずとその人自身ががたどり着きたいもっとも適切な場所(ある意味における上達)にたどり着くと確信しています。

 

上達を目指すことはいけないことではなく、自然な感情です。

でもピアノでもどのような習い事、勉強も、その子、その人をよりよく成長させるツールの一つに過ぎません。

幸せを感じて生きていけるように、困ったことがあったときの乗り越え方を学んだりするために、ピアノという習い事が一つの選択肢としてあります。

 

私は、生徒さんがどのようにしたら幸せになれるか、自己イメージがよくなるか、それをまず考えてレッスンしています。

 

そのように指導していると、

『子どもは自分を信じてもらうことによって、信じてくれた人を信じます。そして自分が信じられたことによって、自分を信じることができるのです。』

という言葉はきれいごとではなく、生徒さんの行動から実感することができます。

 

かなざわは、自閉&知的障がい8歳の息子がやってほしいことに取り組まず、思わずカチンとするときには、

 

「この怒りの感情はあるべきなのか。自分の体調に左右されていないか。これは今息子が絶対にやらなければいけないものなのか。私がやらせたいだけではないのか。」

 

とまず自問自答します。

そうして考えると、私が怒ったり、絶対にそこでやらせなければいけないことなど実はほとんどないことに気が付きます。

 

でも怖いのは、自分の体調が悪すぎると自問自答できずに怒ってしまうことがあることです。

だから、怒らないですむときに怒ってしまい子どもに良くない影響を与えることを避けるために、親御さんはご自身をケアして快適な状態にしておくことが非常に重要なのです。

(そのためにも私は毎日フェルデンクライスの動きをやり、なるべく自分を快適に保つように心がけています)

 

まず、お子さんのやっていることを信じてみましょう。

そして、親御さんが「なぜこれをやらないんだろう、なぜこれができないんだろう」と感じたときには、それは本当に今そこにいるお子さんに必要なことなのか、考えてみましょう。

 

今やらなくてもいいことだったり、できなくてもいいことだったり、子どもの気持ちを無視して大人がやらせたいと思っているだけのものだったりしませんか。


落ち込んだときに聴くのにおすすめの動画(グレイテストショーマンより『This is me』)

最近落ち込むような出来事があり、私はピアノを聴くとどうしても仕事とリンクして安らげないのですが、歌は良いみたいで、こちらを聴いていました。

1分あたりから。

 

「伝わる演奏」がどういうものなのか、何が人を惹きつけるのかを考えるときにもとても勉強になります。

 

美しく質のいいものだけが人を惹きつけるのではないですね。

 

途中、音量が静かになり、決してうまく歌っているわけではないところになんとも言えない感情の揺さぶりを感じました。

こういう『P:静かに弾く/ピアノ』を出せたら、いいですね。


【生徒さん募集&空き状況】

以下、2019年6月現在の状況です。

 

【館林教室】担当講師-松本りか

【行田教室】担当講師-金沢紗智

料金はこちら


【ピアノの先生募集!!】

さちピアノ教室はおかげさまで、個人のピアノ教室としては異例のぶるいの多くの生徒さんを持ち、安定した運営を続けています。

 

年度替わりの際に、進学等により多少の空きが出ることがありますが、ほぼ定員いっぱいで、生徒さんを増やすことがなかなかできない状況です。

 

従来の精神論に頼らない科学的な根拠に基づいた指導法をもっと広げ、本質的な意味で生徒さんの人生の質をあげることに貢献していきたいと考えています。

 

そこで、指導方針に共感し、一緒に教室の運営に携わってくださるピアノ講師の方を募集します。

 

【条件】

  1. 行田市、鴻巣市、羽生市近辺に居住されている方。
  2. ご自宅の一室をレッスン室として使用することのできる環境にある方。
  3. 音楽大学、普通大学の音楽科、もしくは相当する音楽系の学校出身者。
  4. 専攻楽器は問いません。(ピアノでなくてもOK)
  5. 講師かなざわさちのブログに目を通して頂き、指導法に共感、興味を持てる方。
  6. 年齢は不問。
  7. 多少のPCスキルのある方。(Eメール、ワード、エクセルの基本機能が使えること)
  8. 稼働日数、稼働時間はお任せします。

【待遇】

業務委託契約(大手の音楽教室や、個人経営の教室の報酬を上回る待遇をお約束します。) 

ご自身の無理のない範囲でレッスンできるため、プライベートとの両立もしやすいです。

 

※詳細は、メールや直接お会いしての面談の中でご説明いたします。

お問い合わせはこちらへお願いします。