脳の中には前頭葉と呼ばれる部分があり、ここが感情や行動のコントロール、思考、記憶などを司る非常に重要な部位だといわれています。この機能の発達が、息子の言動によりはっきりと見えた瞬間がありました。
上の画像は、かなざわの息子(自閉症&知的障がい/小学3年)の、この前の学校のテスト結果です。
息子は、お勉強は塾などは行っていないし、家では遊んでいるだけ、かつ宿題も支援級在籍のため極度に少ないですが、テスト成績はわりとよいです。
『自閉症や知的障がい=テストの成績が悪い』と思っている方もいらっしゃると思いますが、違いますね〜。
そんな息子、小さい頃は勝負に「負ける」ことが異常に苦手でした。
負けたとわかると大パニックになり、1日中機嫌が悪く、フラストレーションの発散なのか、うんちを壁にぬったり、私をポカポカと叩いたり、食べ物も食べなくなったり。。。
まあ、とにかく大変だったわけでなるべくこちらが勝たないように気をつけていました。
でも、負けたと感じて、それに対して感情が爆発するのを抑えるのが脳の中の前頭葉という部分であるということはわかっていました。
そこが未成熟なのだから、脳を活性化させればいいのだと考え、フェルデンクライスを始めとした発達に働きかける手わざを毎日息子にやっていました。
小学2年くらいになって、あれ?怒らなくなってきた?と感じていました。
こちらで勝たないようにする必要はなくなっていました。
小学3年になり学校のお友達とのやり取りを私に話してきました。
『〇〇くんとゲームとかで遊んでる時、〇〇くんはオレに負けると『もう遊ばないぞ』と怒ってしまったり、途中で負けないようにルールを変更しようとしたりするんだ。
どうして、『負けたけど楽しかったね』っていう気持ちになれないんだろう。オレは、負けても楽しいのに。』
と言ったのです。
すごい!私より脳の働きが成熟しているじゃないか!と思いました。
勝負で負けることは気持ちのいいことではないですが、気分の切り替えが素早くでき、嫌な気分を楽しかったという適切な感情にうつしていくことができるようになったのです。
しつけという意味ではこの問題について、息子に叱ることは一切したことはありません。
パニックになったときは、息子がその嫌な気分から早く脱することができるような環境作りはしていました。
あとは、フェルデンクライスを始めとした脳に働きかける手わざや、発達を促すからだを使った遊びをしていただけです。
前頭葉の働きは、思考や記憶にも結びつきます。
なので、学校のお勉強も適当なのにそこそこできるのです。
発達に働きかけ、脳の成熟を促す力も持つフェルデンクライス・メソッドをベースにした動きのレッスンを、4月よりyoutube配信できるようにする予定です。(まずは親御さんに楽になってもらうこと、感じてもらうことが必要なので大人向けです。)
2月に詳細を公開しようと思っていましたが、かなざわの体調がいまいちすぐれず進まないため、3月に入りましたらみなさんにご案内しようと思っています。(たぶん。。。)
ご興味のある方はお問い合わせください!
自閉症9歳 金沢尚起 バイエル17番
続けてバイエル19番
最近の息子のピアノ練習の様子です。
1週間に2回くらいちょろっと弾いてくれればいいかなと思っています。
息子にはピアノをやめるという選択肢はありません。やめる必要がないからです。
食事をとったり、お風呂に入ったりすることと同じように生活の一部として継続する、それだけです。