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発達障がい・その他の障がいに関すること  ·  2019/05/11

障がい者殺傷事件の記事から考えたこと

以前から気になっていた身体意識的アプローチでトラウマを治療する「ソマティックエクスペリエシング」Somatic Experiencing®; SE™療法、その資格を持つ方で翻訳家でもある花丘ちぐささんのブログ、障がい者殺傷事件について今まで読んだ中でもっとも納得した内容が書かれていました。

引用させて頂いたブログ記事はこちら。

 

記事を執筆した方のプロフィール【花丘ちぐさ】

ソマティック・エクスペリエンシング・プラクティショナー。

早稲田大学教育学部卒業、米国ミシガン州立大学大学院人類学専攻修士課程修了、桜美林大学大学院心理学研究科健康心理学専攻修士課程修了。A級英語同時通訳者。

 

以下ブログ記事の抜粋です。

 

障がいを持つ方についてうちの母の姿勢を思い出します。

これを読んで気分を害する方がいると思うのでそう思う方は読まないでください。

先にお詫びしますね。

 

母の姿勢がまさにこの加害者と同じ姿勢だったんですね。

母は障がいのある方のことを役立たず、猿、といってました。

そして、いやだね~、あの人たちは。と嫌悪感をあらわにしていました。

 

当時は珍しく優秀でインテリだった母に何があったんでしょうね。

こういう人になっていくにはそういう歴史があったとは思うのですが。

今となってはブラックボックスですね。

 

そして、家の中に流れていた空気はまさに優生思想でそのうえに1番じゃなければ価値が無い。

2番以下はクズなんですよね。

 

私は、母や祖母が障がい者の方を嫌悪し侮蔑する言葉を聞いて

「ああなってしまったら大変だ」と思いました。

 

こどもにとっては生きるか死ぬかの選択でした。

 

だから私は勝ち組になって障がいのある方たちを侮蔑するほうのグループに入らなければと必死でした。

こういう価値観の基になっているのは恐怖です。

 

つねに命の危険にさらされているというトラウマ脳から出てくるのがこの

差別と嫌悪なんですね。

 

常に交感神経優位の、「殺るか殺られるか」の世界です。

 

ところがわたしたち哺乳類の神経系は互恵的に生きる時に安定するんです。

そして、互恵的に生きて安心すると内臓もよく働き調子が悪くても癒されて元気になっていくんですね。

ちゃんと免疫が働くようになっているんです。

 

殺るか殺られるかという状態だと胃腸の機能がストップしますから全身の調子が悪くなります。

 

だから私はこどものころから塾のトイレで目の前に黒い緞帳が降りてきて

きらきらと金色の星が飛び失神していたんですね。

こどもが塾のトイレで失神するんだからかわいそうだなと思います。

 

互恵的というのはあなたが具合が悪いときは面倒見ますよ、私が具合悪いときも面倒見てくださいねというのが互恵的であり、社会交流システムであり哺乳類の根源的な保障なんです。

 

だから、社会的に何かを生産しなくなったら生きる価値が無いというのは哺乳類の価値観じゃないんですね。

 

チラノザウルスでさえ化石を見ると、傷ができた後に癒えたあとがあるそうです。

これは餌が取れなくなった時誰かが運んでくれた証拠で、社会生活があった証拠なんですね。

 

チラノザウルスでさえ助け合うんですよ。

助け合わなくなった人間こそどこか悪いんだと思います。

 

餌が自分で取れなくなった仲間を見て、その仲間が野垂れ死にするのを見たら悲しく不安になるのが哺乳類の神経なんです。

 

そして、そういう自分で餌の取れない人たちがケアされているのを見ると胃腸が動き出し、頭が冴えて勉強や仕事ができて、元気になるのが私たちの神経系なんです。

 

ですから与えているんじゃないんです。

ケアや福祉というのは私たちの心臓や肺や胃腸が安心して働くために絶対に必要なんです。

野垂れ死にしている人を傍観しながら哺乳類は食べ物を消化できません。

勉強も進まないし仕事もやる気が出ないんです。

それは哲学とか理論を超えた現実です。

 

私たちの身体は助け合うと元気になるように作られているんです。

ただそれだけです。


ここからは、かなざわ。

 

誰かをケアすることで神経系がよく働くようになるというのは、科学的に実証されていることです。

 

それから、誤解のないように言っておくと発達障がいを持つ人は生産性がないわけではありません。

人間の文化を進化させてきたような発明やものづくりは、多くが発達障がいの人によってなされています。

 

私は、この方の境遇が非常に私に似ていると感じました。

戦後すぐに生まれた私の母は、早稲田大学商学部を出てCAの仕事をしていました。当時の女性としてはインテリでした。

 

障がいのある方に対する差別はありませんでしたが、まさに優生思想の持ち主で、優れていないと意味がないと考える人でした。

 

私が音楽大学受験のとき、

「その大学に落ちるくらいしか弾けないならピアノはやめなさい。お金も出さないわよ。」

と言われました。

優れていなければやってる意味がないんですね。

そんな恐ろしいことを言われたら、演奏なんてうまくいかないのは当たり前で、私はその大学には入れたものの第一希望の学部には落ちました。

 

私は学校の成績は良いほうでしたが、

「それくらいできても何にもならない。」

というような評価でした。

 

姉二人や弟が非常に勉強ができたこともあり、私には勉強させてもしょうがないと思っていたようです。すごく優れていないとダメなので。

 

そんな教育を受けた私(きょうだい含む)が、「勝ち組にならなければ生きていけないんだ」と思うようになるのは当然の流れです。

自分のやりたいことは無視して、母の考える「勝ち組」になるためにみんな必死でした。

 

「100かゼロか」の母の恐怖政治のような教育に加えて、私には毎週やってくる恐ろしいピアノレッスンがありました。

うまくないと厳しく怒られました。これは大学を卒業するまで続きました。

「すごく頭がいいわけじゃないから、勉強では生きていけない。ピアノをやるしかない。」

と言われていたので、やめることを選べませんでした。

やめたら自分は生きていけないんだと考えていました。

いつも生きるか死ぬかの交感神経バリバリ優位の状態にいたわけです。

 

おかげで私は、小学校低学年の頃から「疲れた」と毎日言っており、目にはときどきチック症状が現れ、毎日のようにお腹の調子が悪く、演奏の本番では幼い頃から極度に緊張しアガる経験をすることになりました。

中学生ではすでに不眠症になり、高校では起立性障害で電車で立っていられず、過敏性腸症候群を発症したことで電車を降りていつもトイレに行くはめになり、社会人になってからは躁うつや、パニック障害にもなりました。

極めつけは音楽家の難病ジストニアです。。。(弾けなくなっちゃった)

きょうだいにも多くの不調が起きました。

 

そうした教育で育つうちに、私は

「優れていない人は何かやる価値がない」

と思うようになっていました。

高校・大学であまり上手でない人を見ると「やめたほうがいいのではないか」と思ったりしました。(いわゆる性格の悪い人のできあがり)

 

生産性のない人はなぜいるのか、優れていないのに生きている意味があるのか。

そんなふうにいきつく自分がいました。

まさに障がい者殺傷事件の加害者と同じような考えです。

 

神経系の働きからみると、そのような考え方は自分の体調を悪くすることが明らかです。

誰かをケアすることで自分の神経系の働きがよくなるということは、その逆の考えではどうなるかわかりますよね。

 

その教育の結果起きた、家族の大きな不幸な出来事により、また私の息子が自閉症&知的障がいと診断されたことにより、母は少し変わりました。

 

母と同じような考え方の人は多く存在しますが、生涯を通して変わることがないように見えるのは困ったことが起きていないからなのかもしれません。

母の場合には困ったことが起きたから変わることができたのだと思います。(マシになりました)

 

息子に障がいがあると診断されたとき、私は大きなショックにおそわれました。

先の見通しが立たない不安もありましたが、私のストレスが大きかったのは障がいに対する『差別』があったからだと今はわかります。

負け組?にでもなると思っていたのでしょうか。(アホですね)

 

障がいのことを隠そうとする親御さん、診断されたくないと感じる親御さんは、残念ながらご自身に、障がいに対する『差別』があると思います。優生思想によって育ってきているからです。

 

私はフェルデンクライスを学ぶことによってようやく、受けてきた教育の呪縛から解き放たれました。

でも、いろいろな後遺症は残っています。これからも自分のことを研究し、どこからその不調がくるのか学びたいと考えています。

それは息子をはじめ、生徒さんにも応用できるものだからです。

 

とりあえず、自分のような人間は二度と生産したくないですね!

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