フェルデンクライスメソッドは〚モーシェ・フェルデンクライス〛という人が作ったものです。
彼は物理学者で、機械工学の学位を持ち数学者、サッカーの選手でもあり、ヨーロッパ人として初めて柔道の黒帯を取った方です。
若い頃にサッカーの最中に膝に怪我をし両膝とも良くない状態になりました。
手術をしても50%しか歩けるようになる確率がないと言われました。
彼はあることに興味を持ちました。
片方の膝が痛いという日があってそれが良くなって別の日になると、もう片方の膝が痛くなったりします。
時には両膝が痛いという時もあります。
そこで彼は自分自身を調査するということを始めました。
それとともに解剖学や神経学、生理学の本などありとあらゆる科学を勉強し始めました。
そうこうしているうちに彼は、膝があまり痛くない時には骨盤の動きが違うということに気が付きます。そして『痛み無しに歩く』ということがまたできるようになりました。
自分でできるようにしたのです。
そうしたある日、第二次世界大戦時に潜水艦に乗って働いていて潜水艦の上で滑ってしまいました。
膝が再び悪くなりました。
彼は後にこんなことを言いました。
「私は自分にどうやって歩くかということを教えたんだ」と。
これができるのであれば、他の動きをするということも自分に教えられるのではないかと考えました。
転ぶ、ジャンプする、スキップするというようないろんなことです。
膝の手術をしなくても、そういうことができるように自分に教えることができるのではないかと考えました。
それはとても上手くいき、自分がやりたいと思ったことができるようになりました。
彼は医学とは異なった興味の持ち方をしていました。
もちろん重なっている部分もあります。
医学にしろフェルデンクライスにしろ、どちらにしても痛みはない方が良いということには変わりはありません。
彼は『悪くなっている部分』にアプローチすることはしませんでした。
それとは違う、特定のやり方で『問いかけ』をしてくという方法をやりました。
いったい自分は何をしたいと思ってるんだろうか、それをどういう風にしてやるんだろうか。
どのようにして自分の意図と行動を達成しようとするんだろうか。
これがフェルデンクライスメソッドでもっとも基本的な考えの一つです。
また、彼の奥さんは小児科医でした。
彼の好きだったことの一つは待合室に座って子供が動いて遊んでいるのを見ることです。
子供は何かを見るとそっちの方に向かって這って行き始め、何かを見つけると今度はそれで遊びます。
そうすると注意力が短い時間しか続かないということを言う人もいます。
ある意味ではそれは正しいのですが、彼はそれを別の考えで捉えました。
彼は、子供というのは注意力が続かないというよりは、目の前に現れてくるものには何でも興味を持つのだと考えました。
そのとき子供は自分の全てを使って興味の対象に関わっているのだと。
この別の視点での子供の見方はフェルデンクライスメソッドの別の側面を映し出します。
私たちがどのように『プロセス』と関わるかということです
私たちの文化は『プロセスに基づいている』という風に変化してきています。
しかし私たちは、プロセスに考えの基礎を置いていると考えていながら、それは実は『ゴールに到達する』ということにおいてなのです。
そしてゴールに到達できないとプロセスを忘れてしまいます。
私たちがするのは『何かに到達しよう』ということだけなのです。
それはやり方が悪いということではなく、効果もあるし役に立ちます。
しかし『自分を理解する』ということをしたいのであれば、プロセスから始める方がより効果があるのです。
膝に痛みを持っていたとします。
そうしたら痛みを取り除こうとします。
しかし私たちは『どのようにして』その痛みを取り除くかということには興味を持っていません。
私たちが考えることは『何をやると痛みを感じるのか』ということです。
ここでフォーカスすることは何かを治すということではなく、『学ぶ』ということにフォーカスするんです。
『学習』とは何でしょう。
まず、学習のための安全な環境というのは間違いが自由にできるようになっている必要があります。
『正しく答えられない』ということが自由にできるようになっていなければなりません。
次に、何かを学んだということはどうやって分かるんでしょう。
どういう時点で「あ、学んだな」という風に思うんでしょうか。
何らかの違いを感じたときではないですか?
だから感動したとか違うなと感じることはとても大事なのです。
『学んだ』と判断するときというのは、その前と比較して『違う』と感じるときです。
ですから『これとこれは違う』と感じわけられるようになる必要があります。
感覚を研ぎ澄まし識別する能力を取り戻すこと、これもフェルデンクライス・メソッドの意図の一つです。
レッスンの中で少しずつ取り入れていたフェルデンクライスですが、ようやく準備が整いましたので、次年度2020年4月よりグループレッスンを開講します。
今までの講師かなざわの経験により、フェルデンクライスをベースに、ジェレミークラウス、感覚統合、アレクサンダーテクニークといった内容も応用したものになっています。
内容としては、ヨガのような動きを寝たり座ったりしながらやっていただき、私が言葉でそれをガイドするものです。
動きの中で快適さに気付いていきます。
その結果、自分自身を違うやり方で使うことができるようになります。
あるいは自分自身を異なった感覚で見ることができるようになります。
みなさまが利用しやすいように、You Tube配信をするという方法でおうちでできる方法でレッスンをご案内する予定です。
来年2月くらいまでには告知できるようにしますのでお楽しみに!
〚生徒さん募集&レッスン空き状況〛
以下、2019年12月現在の状況です。
【館林教室】担当講師-松本りか
生徒さんの募集を継続しています。曜日や時間帯についてご相談ください。
募集しているコースは以下となります。『子供のレッスン』『大人のレッスン』『発達障がいその他の障がいをもつお子さまのレッスン』。
【行田教室】担当講師-金沢紗智
『子供のレッスン』『発達障がいその他の障がいのお子さまのレッスン』:今年度の募集を終了しました。空きが出ましたらお知らせいたします。
『大人のレッスン』『身体の調律コース』『面談セッション』:午前中または午後の早い時間帯にいらっしゃることができるようでしたら、お受けできる枠があります。(単発のレッスンのみとなります)
料金はこちら
生徒さんのお声はこちら
ピアノの先生募集!!
さちピアノ教室はおかげさまで、個人のピアノ教室としては異例のぶるいの多くの生徒さんを持ち、安定した運営を続けています。
年度替わりの際に、進学等により多少の空きが出ることがありますが、ほぼ定員いっぱいで、生徒さんを増やすことがなかなかできない状況です。
従来の精神論に頼らない科学的な根拠に基づいた指導法をもっと広げ、本質的な意味で生徒さんの人生の質をあげることに貢献していきたいと考えています。
そこで、指導方針に共感し、一緒に教室の運営に携わってくださるピアノ講師の方を募集します。
【条件】
- 行田市、鴻巣市、羽生市、千代田町、邑楽町近辺に居住されている方。
- ご自宅の一室をレッスン室として使用することのできる環境にある方。
- 音楽大学、普通大学の音楽科、もしくは相当する音楽系の学校出身者。
- 専攻楽器は問いません。(ピアノでなくてもOK)
- 講師かなざわさちのブログに目を通して頂き、指導法に共感、興味を持てる方。
- 年齢は不問。
- 多少のPCスキルのある方。(Eメール、ワード、エクセルの基本機能が使えること)
- 稼働日数、稼働時間はお任せします。
【待遇】
業務委託契約(大手の音楽教室や、個人経営の教室の報酬を上回る待遇をお約束します。)
ご自身の無理のない範囲でレッスンできるため、プライベートとの両立もしやすいです。
※詳細は、メールや直接お会いしての面談の中でご説明いたします。
お問い合わせはこちらへお願いします。