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動きが人を作る

自信を持ちたい、信頼される人になりたい・・・

二つの実験が行われました。

一つ目は、『力強いポーズ』か、『無力なポーズ』を2分間してもらい、その後の行動とホルモンを調べるというものです。

力強いポーズの例。

オリンピックの選手は、勝利すると必ずこのポーズをとるそうです。

 

無力なポーズの例。

体を小さくして、背中はまるめ、目は下を向いていたりします。

ポーズの後、全員に賭け事をさせました。すると前者は、86%が賭けに出、後者は60%しか賭けに出ませんでした。

 

支配性のホルモンである『テストステロン』また、ストレスのホルモンである『コレチゾール』の値を測ったところ、力強いポーズをしたほうはテストステロンが増し、コレチゾールが減りました。そして、無力なポーズをしたほうは、逆の結果が出たのです。

 

集団で生活するサルの群れの、力を持っているボスは、テストステロンが多く、コレチゾールが少ないです。人間でいう力強く有能なリーダーも同じです。

 

たった2分間のポーズが、ホルモンの変化をもたらしました。

つまり『動き』が脳の状態を変化させ、断定的で自信を持ち、落ち着いた状態にさせたり、またはストレスに弱い、落ち込んだような状態にさせたりしたのです。

 人の『動き』は、他人がどうみるかだけでなく、「自分で自分のことをどう思い、どう感じるかも決める」ということがわかりました。

採用したいと思ったのは・・・

二つ目の実験では、力強い、あるいは無力なポーズをした後に、ストレスの強い面接を受けてもらいました。就職面接です。

5分間の面接をし、録画して、後で評価をします。

 これは、5分間全く無反応な面接官の面接を受けるというもので、ストレスのホルモン、コルチゾールが急増します。

 

その録画テープを4人の人に見てもらいました。仮説のことも実験のことも知らない人たちにです。誰がどのポーズをしたかも知りません。

 

そしてこの録画テープを見た後に、『この人を採用したい』と彼らが指さしたのは、すべて

 

”事前に力強いポーズをした人たち”

 

でした。

 

話す内容ではないのです。その人の『動き』が重要なのです。

 

私たちは能力を示す条件を評価していると思っています。「話はどれだけ筋道立てているか」「内容はよいか、資質はあるか」など。しかし実はそういったものに効力はなく、動きこそが影響を与えるものなのです。

 

基本的には面接では本当の自分があらわれます。考えを述べるにしても重要なのは、その人をあらわすものであり、言っていること自体ではありません。

つまり、動きが効果を生み出し、効果を伝えるものだということです。そして動きは心にまで影響を及ぼします。

自信があるフリを続けると本物になる

これを知り、私は数名の生徒さんに、『偉そうにしてみて、自信があるフリをしてみて』とお願いしてピアノを弾いてもらいました。

すると、それまで間違えたりすると震えていた手が、柔らかくなり、震えも止まりました。そしていつもより、はりのある美しい音を出し、今までよりも魅力的な演奏をしてくれたのです。

おそらく、自信のある自分をイメージして弾くことで、脳が変化したのでしょう。

 

演奏自体が、例えめちゃくちゃであっても(言いすぎ?)、自信を持って弾いてくれる生徒さんの演奏は、不思議とさわやかで、うまく聴こえることは、日常的に感じている事実です。

 

「自信がないからそんなことできない」なんて言わず、自信のあるフリをしてみませんか?自信のあるフリがやがて本物になります。

 

そして、このこともまた、『動きの質を上げることが、生活の質を上げ、自己イメージを良くする』というフェルデンクライスの考え方にも通じていくことになるのだなと、妙に納得しました。

 

※TED [ideas worth spreading「面接前にこのポーズをとれ、ボディランゲージが人を作る」エイミー・カディより引用。


さちの本棚

私がジストニアの治療でお世話になっている古屋先生の著書です。

ピアノ演奏は楽しいですが、ファンタジーではありません。

体の使い方、演奏するときの脳の活動の様子、そしてピアノという楽器を科学的に見ることで、違った視点で演奏に取り組むことができます。

ピアノに興味のある方には、一度は読んで頂きたい本です。

 

指導にあたって

当時、講師かなざわの1歳の息子がピアノで楽しそうに遊ぶ姿に感激しました。これは、その当時のかなざわにとってピアノは『楽しい』ものではなくなっていたからです。

 

人は本来、ピアノが楽しくないとか苦手だとは思いません。しかし、ピアノが苦手で楽しくないと感じ、結局は諦めてしまう人は多いのが現実です。それを変えたいという思いが、ピアノ教室を立ち上げる原点となりました。

 

お子様にピアノを習わせたい親御さんや、自分自身がピアノを学びたいと思っている大人の方々は、レッスンに何を期待されていますか?

私がピアノを習っていた当時は「上手い」ことが全てでした。

それは音大に入っても変わりませんでした。

 

しかし社会に出て「上手い」人に価値があるというわけではない、ということがわかりました。

それはとてもショッキングなことでした。

そこにたどり着けば上手くいくものだと思って努力していたからです。

これは勉強,就職に対する考え方と同じだと思います。

 

『上手い』演奏は目指しません。

ピアノレッスンそして練習というプロセスを通して『質の良い学び方』を学びます。

「結果」は、『学んだ』後に勝手についてきます。

練習、学びの質が良ければ自然と「上手い」演奏になるかもしれません。

 

 私が準備できるのは、まずは何度でも間違えられる、どのような弾き方でも批判を受けない、つまり「安全だ」と感じる環境を作り生徒さんが本来の力を出せるようお手伝いをすることです。

音楽は非常に歴史が深く人間の叡智が宿っています。

それを演奏する楽しさというのは格別です。

しかし、やり方を誤ると体を傷つけます。

 

私自身が、小学校高学年の頃から体の痛みに苦しめられることになりました。

30代を過ぎてからは治療法の確立されていないフォーカルジストニアという脳神経の難病を発症しています。

痛みや病気の発生はその取り組み方にありました。

 

努力や根性、厳しい訓練がもたらす弊害を、ジストニアをきっかけに始めたメソッド「フェルデンクライス」から学びました。

フェルデンクライスは脳の可塑性を利用した科学的なメソッドです。

動きを通して脳を活性化します。

 

根性論でなく、何か有名な教育書に書かれているからでもなく、ただ脳がどのようにしたら活性化するのか、よりよく学べるのか、それをフェルデンクライスは体験をもとに気づかせてくれます。

 

私の指導の源はそこにあります。

指導とは、その演奏を成しとげるための『新しい選択肢』を提示するものです。

『理想』はおしつけません。

一人ひとりに寄り添い、 その人らしい演奏を尊重します。

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