私にとっての「ジストニア」というピンチは、「フェルデンクライスとの出会い」というチャンスを与えてくれました。まず、正しい体の使い方を学ぶことで、長年の悩みだった体の痛みから解放されました。
そして、「どう脳にアプローチすればピアノ演奏を楽なものにできるか」という考えるようになり、それぞれのお子さんに合った方法で提案できるようになりました。
そうした学びが進むにつれ、ピアノ演奏が脳に与える素晴らしい影響にも気づいていきます。
フェルデンクライス等の知識を息子に応用した結果、「言葉を発することはないかもしれない」と、診断の際に言われた息子でしたが、現在では四六時中お話に夢中です。
また、多くの感覚過敏を持っていましたが、日常生活を脅かすレベルのものはなくなりつつあります。
お子さまに最も大切なのは、過敏または鈍感すぎる感覚をニュートラルな状態にし、快適でいられる身体を作ること。
お子さまが何かやりたいと思ったときに、それを行うことができる身体、及び脳を作れるような環境を提供することだと思います。